酢の発酵の違い

“待つ”醸造と“造る”醸造

静置発酵法 (せいち はっこうほう)

伝統的、”待つ”、まろやか、旨味

蔵に設置した大きな木桶やカメの「表面」だけで、酢酸菌が自然にアルコールをお酢に変えていくのをひたすら“待つ”製法です。発酵だけで3ヶ月〜半年、さらに熟成に数ヶ月〜1年以上かかります。菌の働きがゆっくりで、表面でしか発酵しないため、非常に時間がかかりますが、その間にアミノ酸などの旨味成分が豊富に生成され、ツンとしない、まろやかで奥深い風味のお酢が完成します。

速醸法 (そくじょうほう)

近代的、”造る”、効率的、シャープ

巨大なタンクの中で、機械で強制的に空気を送り込み、酢酸菌を活性化させて発酵させます。わずか1〜7日程度で発酵が完了します。効率的に大量生産ができ、安価に提供されます。味わいはシャープでキリッとした酸味が特徴ですが、静置発酵法のような「熟成によるまろやかさ」や「旨味の深さ」は出にくくなります。

まとめ: これが悪いわけではなく、用途によっては適しています。しかし、「食を楽しむ」という点では、静置発酵のお酢にこそ魅力があると私たちは考えます。